コードギアスの「日本人」

http://www.geass.jp/
なんか、「ブリタニア人」の方が、アニメで描かれたきた「日本人」の顔立ちをしているのが面白い。

作中で日本人として描かれている人々は黒髪、黒目であるが故に、明らかにサブキャラ的デザイン(色使い、シルエットが地味)となる。つまり、メインキャラの視点からみるのなら、彼らは他者ということになる。

もちろん、メインキャラに「ブリタニア人」が多いのだから、彼らのほうがよりメインキャラ的デザイン(鮮やかな色づかい、特徴的なシルエット)になるのは当然だ。実際多くのアニメでは、登場人物はみな(おそらく)日本人であるか、国籍不明であるので、瞳、髪の色、骨格などのキャラクターデザインの差は主役であるか、脇役であるかの差に回収することができる。

しかし、そこに人種という要素が加わる、それが、架空の人種でなく、同じ名の人種が現実に存在するものの場合、そこから見えるものはねじれてくる。

この場合、日本人である私たち、特にアニメを見慣れた人間にとっては、作中に描かれた「日本人」が異国人に見えてしまうというねじれだ。

アニメ的な顔立ちの人々が住み、アニメ的な人型機動兵器を擁する「ブリタニア帝国」は、アメリカ、よりもむしろ「アニメ国」であり、つまり、日本は「アニメ国」に占領されている。

そして、視聴者の多くは、学園の生徒や、帝国軍人、黒の騎士団(のうち、ルルーシュとカレン)といったブリタニア人=アニメ国民に感情移入して、物語を楽しむだろう。(スザクは名誉ブリタニア人であるという設定のおかげで、あんな顔になることができた。とうがった見方をすることもできる。)

しかし、彼らはガイジンなのだ。私たちが慣れ親しみ、特に学園もの等で無前提に日本と同一視していたアニメ国は、実は日本ではない。ということを宣言しただけでも、この作品は追いかける価値があるとおもう。




ちなみに最萌キャラはオレンジです。